2011年4月30日土曜日

虹を渡れ


不思議な力に導かれることがある。


ゴールデンウィーク初日、いわきへ。


何年ぶりになるのだろう。
数回行ったことはあるはずだが、街並の記憶はない。


母は福島いわきで生まれ育った。
高校を卒業して東京へ。
その後、祖父母も東京に来ることになった。


だから、お盆も正月も帰省はしたことがない。


先日祖母が亡くなり、昔の写真を家族で見た。
自分にとって大事な場所であることを実感した。


きっと祖母も、以前に亡くなった祖父と一緒に
いわきに帰りたかったんだろう。


だから、どうしても行かなきゃいけないと思った。


聞き慣れた地名、懐かしさを感じる話し方。
一方で港の近くでは、くっきりと津波の爪痕。


そして雨。


空と山と、大きく半円を描く虹。
ああ、このためにここに来たんだ。


架け橋は、ちゃんとある。



2011年4月25日月曜日

目標という名のコンパス


目標設定は大事です。


それは、自分が決めたものだから。
受け身ではなく、自分がなりたい像を決める。


大学院ではリーダーシップやモチベーションの
研究をしていました。


なぜ興味があったかというと、高校・大学とラグビー部
にいて、日々目標を持って練習に取り組むことで
どんどんうまくなる感覚を知っているからです。


ケガをしたり、スランプだった時、
練習前と練習後に日誌をつけて日々できたこと、
次の練習で意識して取り組むことを書き込んでいました。


その時は日々できなかったことができるようになる感覚が
あり、練習が本当に楽しかった。

それは義務でもやらされるものでもなく、
明らかに自分のために練習の時間を活用していました。


部活動でも仕事でも一緒だと思います。

自分で選んだものでも、ずっと続くといつの間にか
当たり前になって、主体的に取り組む感覚が薄れてしまいます。


いわば練習のための練習になってしまう状態。


同じ時間使うのであれば、そこから得られるものを最大にしたい。
だから今の自分と未来の自分をイメージして目標を立てましょう。


目標設定にあたり、意識できるとよい考え方を紹介します。


心理学の動機づけ研究においては、Lockeが
「目標とは、達成に向けてまず行動することであり、活動の対象や、
照準を含む」と定義しました。


Locke & Lathamは目標による遂行および結果へ採用する因果過程を
以下4つの機能から説明しました。


第一に、目標は遂行を方向づける機能を提供する。

第二に、目標は遂行に対して増強機能を持っている。

第三に、目標は遂行の持続性に作用する。

第四に、目標は覚醒や発見、そしてタスクを解決する優れた方略を
    考え出し、それによって、間接的に遂行へ影響する。


具体的に目標を設定する際にはSMARTを意識しましょう。


■ Specific —テーマは具体的か

■ Measurable —定量的に測定できるか

■ Achievable —達成可能か

■ Result-based —成果に基づいているか

■ Time-oriented —タイム・フレームは意識されているか


それがゴールに向けてのコンパスになり、
自分が走りながら加速していく感覚が得られるはずです。



2011年4月17日日曜日

めんこい。


思い出に残る一言がある。


ずっと忘れられない響きがある。


おばあちゃんはよく言ってくれた。

「めんこいなぁ」って。


自分のルーツについて考える。


おばあちゃんは福島の人。


震災と直接関係はないけれど
自分にとっては大きな大きな出来事。


きっと心を痛めていたはずなのに、
最後の最後まで励ましてもらった。


「がんばんな」って。


だから全力で生きるって決めたんだ。


おばあちゃんの言葉を胸に刻んで。



2011年4月10日日曜日

体は外に、心は内に。


「内向きなんかじゃない」

そう思います。


昨日、一昨日と学生と話す機会がありましたが
図らずも連日「世界一周する」という言葉を聞きました。


一人の大学生はもともと国際的な仕事に興味があり、
本当に自分はそれをやりたいのか確かめるために
昨年インドに行ったそうです。


その結果、
「世界をもっと見たい、そして人に伝えたい」
と旅立つことを決意。


世界一周のプランをあるコンテストでプレゼンし、
見事優勝、世界一周航空券を獲得しました。


もう一人はバングラデシュでのボランティアを経験し、
ビジネスとして社会に貢献できる道を模索しています。

就職活動が終わったら、世界一周してその後のビジネス
にも活かしていくんだと話してくれました。


海外への留学生が減っていること=学生が内向き
というのは一つの仮説でしかありません。


世界を知ることは、留学だけが選択肢ではないからです。


海外でのボランティア、バックパッカーなど他の選択肢
を選ぶ人が増えているのかもしれません。


外に出て、自分の内面と向き合う。

そういった内向きのプロセスを経て、また新しい場所を
志向するようになる。


学生の話を聞いていて、ワクワクしながら思いました。


どんどん未知との遭遇を創っていきたい。

それはいつだって、何歳になったって、できる。



2011年3月27日日曜日

今の自分にできること


気温はまだ低いですが、春は近づいています。

少しずつ花が咲いて、街に色が増えてきたようです。
と、皇居の周りを走りながら思いました。


週末の出来事について書きます。


昨日は、GCDFというキャリアカウンセラー資格の
試験(筆記+実技)を受けてきました。

結果はわからないですが、ひとまず試験が終わったので
英語の勉強を再開します。

TOEICのための勉強ではなく、
会話力を高めて結果的にTOEICの点数を上げたい。


今日は、友人のウェディングパーティー。

9年前にパリのユースホステルで出会い、ベルサイユ宮殿に
一緒に行って、日本でも時々会っていました。

機会はどこにあるかわかりません。
でも、旅に出なければ出会えない人たちはたくさんいます。


英会話力を高めること、ソーシャルメディアを中心とした
ITリテラシーを身につけることは
より多くの出会いの機会を最大限活かすためのものです。


ただ、それだけでは足りません。

出会った人に対して、自分には何ができるのか。

何でもいい、記憶に残るに足る存在になっていきたい。


今の自分にできることは何か。


仕事を通じてもっと能力を発揮して、輝こうとする人たち、
もっと活き活きと時間を過ごしたいと努力する人たちがいます。


その目の前にいる人たちを理解すること、
そして目指す場所に到達するために力になりたいと思います。


社会人になってずっと、人材マーケットと向き合ってきました。

特に金融業界の採用や転職の現場に立ち会ってきて
もっと日本の金融を強くしていきたいし、
金融業界ではたらく人たちがもっと活躍できる場所を
切り拓き、創っていきたい。


学生で金融業界への就職を希望している人も多いようです。

キャリアパスや求められるコンピテンシー、転職の事例など、
情報提供することもできると思います。


自分にできること、誰かの役に立てることがあるなら
何でもやっていきたい。

会社でやることだけが仕事ではないと思っています。


実際今、何人かの学生の就職活動の相談にも乗っています。

もし金融業界のキャリアについて知りたい方がいれば
是非連絡を下さい。



2011年3月19日土曜日

立ち向かう自由


地震後の一週間が過ぎました。


エネルギーも食料も、不足して初めて必要な量を知り、
多くの人の支えがあって生活していたことを認識しました。


また、首都圏では学校の卒業式の中止や、
採用活動の一時停止なども起きています。


卒業式については、校長先生からのメッセージが
ホームページに掲載された学校もあり、
非常に印象に残ったので紹介したいと思います。


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いかなる困難に出会おうとも、
自己を直視すること以外に道はない。

いかに悲しみの涙の淵に沈もうとも、
それを直視することの他に我々にすべはない。

海を見つめ。大海に出よ。
嵐にたけり狂っていても海に出よ。

鎮魂の黒き喪章を胸に、
今は真っ白の帆を上げる時なのだ。

愛される存在から愛する存在に変われ。
愛に受け身はない。

より一部抜粋

===============


自分には何ができるんだろう。
何か、今の仕事を通じて少しでも人の役に立ちたい。


どれだけのことができるか、わからない。

でも、立ち向かう自由はある。



2011年3月14日月曜日

明日への決意


3月11日という日を忘れません。

母の故郷である福島県いわき市でもたくさんの被害が
出ているようです。


東京で生まれ育ち、今まであまり意識することはなかったのですが
自分のルーツの半分はそこにあるんだということを強く感じました。

また、海外にいる友人たちからもメッセージを多くもらい
日本人として、ちゃんと今の現実と向き合い、
自分ができることを全力でやろうと決意しました。


自然災害は突然やってきますし、立ち向かっても防ぎきれない
ということはどうしてもあると思います。

それでも、人はその場所を放棄するということはしません。
また、やってくるとわかっていても。


もっと深く根を張って、空に向かって大きく伸びていきます。


自分自身、まだまだ小さく、細い木だと思います。

もっと高く、太く伸びていくために、
外からは見ることができない根っこを強くしていきたい。


地道なことだけれど、誰かに必要とされる存在になるために、
今まだ知らないことを学び、できないことをできるように
継続していくしかないんだと、今の気持ちを書き残します。


きっと、もっと、強くなる。



2011年3月10日木曜日

旅の途中。


今日は振替休日でした。

以前より行きたいと思っていた、イベントに参加してきました。




世界一周を目指す大学生が、なぜ旅に出たいのか、
何をしたいのか、誰に何を届けたいのかという思いを
1500人の前でプレゼンテーションする。


世界一周はしたことないですが、
最初に海外に行こうと思った時のことを思い出しました。


行き先はニュージーランド。

初めての海外なのに、パスポートと航空券しか用意せず、
意思疎通ができなかったことで多少のトラブルはあったものの
それ以降世界を知りたいということが大きなテーマになりました。


一人になって、帰る所があることを知って、
どこに行っても人に助けてもらって、自分も何か返したいと思う。

次いつ会えるかわからないからこそ、その時できることをしたい。


旅は非日常とよく言われるし、そう思っていましたが
最近は日常も旅の一部だと感じるようになりました。


日々起きる事や出会う人と縁を大切にしていくことができれば
日常も非日常も分けて考える必要はなくなるのだと思います。


ずっと、これからも、旅は続きます。



2011年3月2日水曜日

新しいカタチ


冬と春がせめぎあっています。


3月になり、季節が変わり行く狭間にあることを実感しますね。

日曜日は春の陽気の中での東京マラソン、
優勝した川内優輝さんの走りが圧巻でした。

仕事は、埼玉県の県立高校事務職員。

もともとの素質はあるにせよ、実業団の選手と比べれば
トレーニングの効率を高めるにも限界があるはずです。


ただ、日本においては珍しいケースですが、
実は世界のスポーツ界ではこういった事例は珍しくありません。

消防士や銀行員が、自分が勤務する先でのチームがなくても
ラグビーのナショナルチーム入りすることは以前からありました。


実はこういったスタイルは、スポーツだけではなく
ビジネスの領域においても今後進むのではないかと思っています。


ある企業に所属している人が、ある分野に突出して
個人ブランドを伸ばしどんどん外に出て行く。

企業などの組織はそういった人材を輩出する
プラットフォームやハブの役割を果たす。


組織の中でのステップアップ、独立起業という選択肢だけでなく
組織にいながらにして外にも活動のフィールドを自ら創造する。


新しい人と組織のカタチが生まれつつあるようです。



2011年2月13日日曜日

捨てる勇気


充実の3連休でした。

東京でも雪が降る中、苗場にスノーボードに行き、
読みたかった本を読み、観たかった映画を観てきました。


自分の中に吸収していく時間を持つことは大切ですね。


読んだのは、『就活エリートの迷走』という本で、
観たのは、『ウォール・ストリート』という映画です。


どちらも仕事とつながるもので、最近興味も仕事から派生する
ものが多くなってきたな、と実感します。


振り返ってみると、就職活動の時に今やっている仕事を
やりたい!と思っていたかというと、正直そうではありません。

ただ、今思えば大学院で学んでいたことも活かすところはあるな、
とか、自分の仕事を掘り下げて深めてみようと
どこかで覚悟をする、ということなんじゃないかなと思います。


やりたいことがわからない、確信が持てないから動き出せない、
どうしていいかわからないという声は就職でも転職でも
よく聞くことですが、とにかく目の前のことに全力で取り組もうと
思える選択と決断ができれば、それでいいのかもしれません。


決断に至るプロセスにおいて、自分で納得できるように、
主体的に選択するという行為を大事にしてもらいたいと思います。

就職でも転職でも動くも決断、留まるも決断です。
何かをするというだけでなく、何もしない、やめる選択もあります。

決断するということは、選択することであり、何かを捨てること。
いい決断をするということは、前向きに何かを捨てることです。