2020年11月28日土曜日

大連へのリベンジと隔離生活のはじまり。


着陸してドアが開くと、防護服の検疫官が乗り込んできた。

乗客の体温をチェックしていたようだ。

降りるとまず、健康状態やコロナ感染ついて質問を
受けて、検体容器を渡される。


次に、PCR検査。


これは日本で先日受けた唾液によるものではなく、
よくテレビで見た、鼻や喉の奥に長い綿棒のようなものを
突っ込まれるあのタイプだ。


すぐ終わるものの、あまりいいものではない。


それから入国審査を受けて、預け荷物を受け取る。


晴れているのにスーツケースが濡れていると思ったら、
ふんだんに消毒液が吹きかけられている。


プールのようなにおいが……。


そして隔離の申し込み?の書類を提出。


同じ行き先が6人になったらマイクロバスに乗り込む。



まあ、寒い。換気のために窓を開けて走る。


外の気温は1度だ。



少し時を戻すと、成田空港は人が少ないのに
チェックインは大行列だった。


陰性証明書や中国検疫のアプリ情報入力確認で
時間がかかったんだろう。



搭乗前には頼まれていた山崎のウイスキーなどを購入。



乗客割合はどうやら在留資格を持っている中国人が多数。


今は機内食も普通に出るが経費削減か
いつものハーゲンダッツはオレンジゼリーに姿を変えていた。




そして再び、大連。



海が見えてきた。

ここの冬は東京のように晴れが多い。


隔離生活を送るホテルは外国人の場合二つあるようで
街中と市内から離れた海の近く。


今回来たのは後者だ。


到着するとまずWeChatのグループを追加。


ホテルフロントへの連絡用と体温報告用だ。


同じ時期に隔離されている人の名前や健康状態、
ビールなどの注文をしている、などは筒抜け。



こういった管理は便利だし、ここではそれに対して
文句を言う人はいない。



そしてようやく部屋へ。



















広い!


実はこの部屋の前に別の部屋に行った。

そこは少し暗く、少し狭かった。



後から部屋を間違えていたとのことでここへ。



















ガラス張りのバスルームは中国風。


そしてなぜか洗面台は2人同時に使用可能。



















何より、このベランダ!


海が少しだけど見える。


部屋から出られなくてもこれなら大丈夫。



















少し模様替え。


食事は3食弁当で、何か他のものを頼みたい場合は
WeChatで頼めばいい。


















今日、第一日目の夕食。

おいしく完食。運動しないとこれは太りそうだ。



外に出ないと時間は長く感じるのかな。



日本のテレビ番組を見て、実際の時間を見たら
1時間遅いっていうのもあるな。


ネットの不自由さはあるけど、この部屋で14日。


貴重な体験のはじまり。





2020年11月26日木曜日

中国への渡航リベンジ前夜


いよいよ、明日。

いつものように、成田に前泊。


大陸に飛ぶ準備は整った、はず。


昨日にはPCR検査とIgG抗体検査を受け、

無事に陰性証明を取得。



指定された病院での証明書がないと

飛行機に乗ることができない。



PCR検査は、小さな容器に書かれた線のところまで

唾液を出さなければならず、

座らせられたところの壁には梅干しやレモンの写真が

貼ってあるのを見て、きっと大変な人もいるんだろうなと。



この検査は保険や補助金などもなく、割と高額。


このままだと、頻繁に行き来をすることは難しい。



そして中国大連に着いたら14日間は隔離されることが

わかっている。



それも楽しもう。



色々と持っていきたいものが増えて、

荷物は多くなってしまった。


苦手なパッキングと格闘し、結果持っていくために用意

したものをいくつか諦めることに。



隔離生活用のものや、現地から依頼されて運ぶものもあり。


何よりも予想外の長い日本滞在で精神的には根を下ろしつつ

ありつつ、やはり今しかない。



ひとまず、明日の今頃どうなっていることか。



いってきます!




2020年11月12日木曜日

手ぶらのススメ


「身軽が好きなんで」


中国語授業の雑談中に生徒さんが話してくれた。


「国内旅行や、ちょっとした短期間の海外旅行なら、

巾着袋一つでいきます」


着替えはなし(洗って乾かす)。


スマホとマネークリップはポケットに入れて、

後は最低限の化粧品とタオル程度で良いらしい。



そんな旅もいいだろうな。


バックパックやスーツケースがあると、

なんだかんだ満たしてしまうのだから。


大きな本棚があれば、本をたくさん揃えるだろうし、

広い壁があれば絵を飾りたくなるかもしれない。


デジタル製品の容量だって大きければそれなりに

埋まっていき、クラウドだなんだってキリがない。



何かが足りない、と困った時に

それで初めて本当に必要な物は何かがわかる。



実際にやってみたら、それでもいけちゃうんだろう。


なくても大丈夫だ、に気づくことができる。



大抵、どうしても欠かせない物は既にある。




2020年11月10日火曜日

ダブルの衝撃と向き合い方


「15年で2倍」

これは、中国政府が発表した目標だ。


2035年までにGDPと一人当たりの収入を倍にできる

という自信の表れでもある。


この30年ほど、物価や給与がほぼ変わっていない日本

からすると信じられないほどのスピードだろう。


これは、日本が世界の中でも特殊な社会だと自覚すべき。



不動産などを含めた物価が上がる、その分最低賃金や

大卒初任給なども上昇する。


年々より多くのお金が回っていく。


人が多い、は経済規模拡大の根幹になる。


2020年は、世界で人の移動が制限される状態が続く。


そのような中でも国内消費に向けられるのは中国の強みだ。


そして、明日11月11日は双十一というお祭り。


1が並ぶ「独身の日」はいつからか大セールの日となった。


今やこの日の前には買うものリストを作成し、今か今かと

老若男女が待ちわびる。


海外旅行ができない分、ここに大きなうねりが生じるだろう。


オンラインショッピングは実店舗経営と対立せずに

共生している点にも注目し、見習うべきこともありそうだ。



新しいものは古いものを壊す訳ではない。

古いものを守り、存続させていくために使うことができる。



中国と付き合い、ビジネスをして行く上でお互いに

学び合う態度と尊重する姿勢が欠かせないと思う。


日本の肌感覚ではわからない、

人件費も家賃などの固定費も上がる。


それは対日本へのサービスや製品では価格に上乗せすることが

難しいだろう。


つまり、変化している市場でのビジネスは

その市場に受け入れられることが生命線となる。


とは言え、日本にとって大きいのは地の利だ。


中国から欧米特にアメリカへの留学が厳しくなっている中で

日本が受け皿となり双方の文化習慣を理解した人材を育成できる。



関係性を「進化」させて未来を見たい。




2020年11月8日日曜日

見えない心に色を塗る


夕方。

いつものように走りに外へ。


前には、ペットボトルの水を何かに注いでいる人が。

植え込みに水をかけているようにも見えるが、

どうも、そうでもなく何か一点に向けて。


そして、じっと様子を観察している。


近づき、その場を追い越してようやくわかった。


ミミズに水をかけていたんだと。


これは想像。


ミミズが乾燥して水を求めているのを感じて

水をかけていたんだろう。



その直後。


「きっときれいな心の持ち主なんだろう」


そんな風に感じている自分に、


「あれ?」


なぜそう思ったのか。



人のある一つの行動を見て、それだけでその人が

どのような人なのかを自分の中で作っている。



自分の経験や価値観と照らし合わせて、

「自分だったら」

これを軸に行動に至った理由をその人の心に

求めてしまうんだなということが今更ながらわかった。



心の色は誰にも見えない。


いい人がいるのではなくて、その人の行動を見た人が

自分の価値観で「いい」と思うだけなんだ。



評価するのは、見た人。


それを気にしすぎるのは、

極端に言えば見えない誰かの価値観に近づこうとすること。



同じ見えないものならば、自分の方にまず寄り添ってみても

いいんじゃないかと感じながら走った日曜日の黄昏時。




2020年11月5日木曜日

25年後のノーサイド


何年経っても特別な日は同じように。


このブログでも何度か書いているこの日のこと。



思い出すのは高校ラグビー最後の試合のこと。


つまり部活の引退試合。


断片的ではあるものの、今でもはっきり思い出せる。



ボールの感触。


聞こえた声援。


そしてノーサイドの瞬間。



大学でもラグビーをやっていたけど

リーグ戦とトーナメントの違いもあるのかもしれない。


この日は記憶に深く刻まれている。



その経験は、ずっと支えになるもので、

最高の選択をした自分に対して

「よくやった」と思い伝える。



きっと、以前はできなかったことに目を向けて

やりきれなかったことや、「もっとこうすれば」

のような後悔の気持ちもあった。



今はただ、打ち込んだ時間と最後までやったこと

自分の中にある体験と記憶に感謝したい。



そんな、11月5日。